お稽古を再開するにあたり思うこと

緊急事態宣言を受け、3月からお休みしておりましたお稽古を

6月3日水曜日より、
通常通りに再開させて頂きます。
長くお休みをしてしまいましたこと、

大変申し訳なく思っております。 

新型コロナウィルスは思わぬ速さで世界中を飲み込み、

まるで戒厳令下のような暮らしを政策として打ち出し、

戦争未体験の世代には息を潜めて生きる、という恐怖を味わいました
どの国も段階的な解除が進み、

日本も普通の生活を取り戻しつつあります。

でも元通りの生活に戻るには長い時間がかかることでしょう。

私が一番恐ろしいな、と感じたのは

致死率や感染のスピードや毒性の強さなどではなく、

人と人が会えない、

人を遠ざけなくてはならない

というpoison mortelです。

人は人と一体になりたいという欲求を本能的に持っています。

人は一人では生きられません。

この恐ろしいpoison mortelに勝つために大切な事は、

文字で表すと陳腐でとても恥ずかしいけれど、

「思いやり」なのではないかと思います。
人を思いやる気持ち、

優しく許す気持ち、

感謝することも忘れてはいけません。

お稽古の中でいつも申し上げている「心を配る」ことそのものです。

マスクや手洗い、

社会的距離を取る新しい生活様式や概念は受け入れつつ、

どんな苦しい状況下であっても人としての誇り、

慈愛を失わずに心を配って生きていけば

きっとこの困難も乗り越え

ウィルスに勝つことができると思います。

社会的距離を保ちつつも、

思いやりを持っていれば心の距離は縮めることはきっと可能です。

また皆さんとひとときを共にできますこと、

心から嬉しく思います。

いつもお待ちしております。